アンプロップの防滑性能
アベイラス アンプロップの極めて優れた防滑性能が歩行者の滑りによる転倒事故を未然に防ぎ、施主様及び施設管理者様の損害賠償リスクを大幅に軽減させます。駅・空港等の公共施設や福祉施設、商業施設、学校施設、オフィスビル、マンション、一般住宅等における滑りによる転倒事故が起きやすい場所(エントランス周り、階段、スロープ、浴室、厨房等)でアベイラス アンプロップが数多く採用され、極めて高い防滑性が高い評価を得ております。
また、アベイラス アンプロップは強度や表面硬度、耐衝撃性が高く、割れ欠けが生じにくく、駅や空港等の通行量が極めて多いハードユースの床でもほとんど摩耗しません。アベイラスアンプロップの極めて優れた耐久性が防滑性能の長期保持を可能とし、リフォーム回数を大幅に軽減させます。
1.滑り性/防滑性の測定方法について
1.1.摩擦力と摩擦係数
床の上に置かれた物体を動かそうとすると、それを邪魔しようとする力が物体と物体の間の接触面に働きますが、この力を摩擦力:Fと言います。床面に押し付ける力(物体に掛かる重力と同じ大きさ)が強いほど摩擦力は強くなります。
摩擦力の大きさは、接触面の状態と押し付ける力の2つの要素で決まりますが、接触面の状態がどれだけ摩擦力に影響を及ぼすかという指標が摩擦係数:μです。
物体が相対的に静止している場合の静止摩擦と、運動を行っている場合の動摩擦に分けられ、それぞれの指標は静摩擦係数:μと動摩擦係数:μ‘の2つに大別されます。
摩擦力:Fは床面に押し付ける力(=垂直抗力):Nと摩擦係数:μ(又はμ‘)を用いて次式で表すことができます。
F = μN
一般的に静止摩擦係数の方が動摩擦係数より大きく、動摩擦の方が滑り易く(摩擦力が低い)なります。動摩擦には相対運動の種類によって滑り摩擦と転がり摩擦の区別があり、一般的に滑り摩擦の方が転がり摩擦より摩擦力が大きくなります。
摩擦面が流体(潤滑剤などの介在物)を介して接している場合を潤滑摩擦といい、流体がない場合を乾燥摩擦と言います。一般的に潤滑摩擦の方が乾燥摩擦より摩擦力が小さくなります。また、石鹸水やシャンプー、油等、介在物の種類によっては著しく摩擦力が小さくなる場合があります。
1.2.滑り性及び防滑性の評価試験
滑り性及び防滑性の評価については摩擦係数によるものが一般的ですが、摩擦係数を計測する方式(装置、試験機)には主に表1に示す様なものがあります。
表1 代表的な滑り試験装置
以下、それぞれの評価方式について解説いたします。
1.【斜め引張式:O-Y PSM】
東京都福祉のまちづくり条例施設整備マニュアルの中で滑り性の推奨値に採用されているC.S.R値はO-Y PSMで測定します。
測定試料(床材)に接地し静止している滑り片を斜め18度方向に引張った際の最大引張荷重Pmaxを重錘(垂直)荷重で除してC.S.R値を算出します。(物理学上の純粋な静摩擦係数ではないためC.S.R値と呼称)
静止している状態からの最大引張荷重を計測する方式だが、引張方向が斜め18度上方であり、純粋な物理学上の静摩擦と異ります。国際的に見ても特異な評価指標です。
日本の建築分野では広く採用されており、JIS A 1454(高分子系張り床材試験方法)に定める床材の滑り性試験によって測定される滑り抵抗係数(C.S.R)やJIS A 1509-12(セラミックタイル試験方法・第12部:耐滑り性試験方法)によって測定される素足の場合の滑り抵抗値(C.S.R.B)で試験方法が規定されています。
2.【水平引張式:ASメーター】
「ASTM F609-96」で採用されている試験方法です。
重錘を兼ねた試験機本体下部に滑り片がついており、水平方向に引張った際の動き出す瞬間の最大静止摩擦係数(μ)を算出します。
試験方法や試験機の構造が単純、かつ純粋な物理学上の静摩擦を測定するものであるため、静摩擦を測定する目的で米国を中心に広く使用されています。
3.【振り子式:スキッドレジスタンステスタ】
英国の道路交通研究所で開発された試験機で、一般には自動車の走行速度 30 マイル(約 50km)/hの路面が濡れた状態の動摩擦係数と相関があるといわれています。
測定は試料面に水を散布した状態で行い、振り子の先のゴムスライダーを所定の位置から振り下ろし、スライダーと試料間の摩擦による減衰を目盛りによって読み取ります。測定値の単位はBPNです。(物理学上の純粋な動摩擦係数ではないためBPNと呼称)
試験方法の規格として、ASTM E303 及びインターロッキングブロック舗装設計施工要領があります。地方自治体等のインターロッキングブロック舗装設計施工要領において「湿潤状態で40BPN以上」と規定されています。
平面(路面)に対し、滑り片を円弧状に振り下ろす方式であり、純粋な物理学上の動摩擦とは異ります。また、滑り片と路面の相対高さの微妙な調整が要求されます。
4.【水平自走式:FSC2000】
重錘を兼ねた試験機本体下部に滑り片がついており、別途本体下部についた車輪の動力で水平方向に自走し、一定速度下での動摩擦摩擦係数(μ‘)を算出します。
ドイツで開発された試験機で、低速度下の物理学上の純粋な動摩擦を評価しています。
5.【回転円盤式:DFテスター】
測定面(路面)と平行な円板に滑り片(ゴムスライダー)を取付け、円板を回転させながら測定面に、一定の荷重(試験機本体の重量)で押しつけ滑り片に作用するすべり抵抗力を測定します。すべり抵抗力を荷重で除して すべり抵抗係数(動摩擦係数)として記録します。
円板は抵抗により回転速度を徐々に低下させ、この時の速度も測定し、すべり抵抗係数と速度の関係を表示します。
測定面と滑り片接地面は常に平行を維持していますが、滑り片の進行方向は円弧を描きながら移動しており、物理学上の純粋な動摩擦係数とは若干異るため「すべり抵抗係数」と呼称しています。
6.【水平加速引張式:NA滑り試験機】
測定試料(床材)に対し、滑り片を速度0.1m/sで接地させ(荷重250N)、接地後5m/s2の加速度で速度が0.5m/s以上に達するまで水平方向に加速させます。接地完了時(速度0.1m/s)から速度が0.5m/sに達する間の動摩擦係数(μ‘:COF)を連続的に測定します。(図1参照)
動摩擦係数は速度により変化するのが一般的であり、滑り中の水平移動速度の水準を分けて動摩擦を評価する必要がありますが、NA滑り試験機は速度0.1m/sから0.5m/s間の加速中の動摩擦係数を連続的に測定可能であるため1度の試験で最も危険な(動摩擦係数が小さい)滑り速度の把握が可能です。
物理学的に純粋な動摩擦を測定している試験機です。
一般財団法人ベターリビングの優良住宅部品認定制度の中に「浴室ユニット」の認定があります。認定基準の評価方法の一つとしてNA滑り試験機による「洗い場床の動摩擦(転倒リスク度)試験」が規定されています。
NA滑り試験機は、国からの助成金を受け、独立行政法人労働者健康安全機構・労働安全衛生総合研究所と一般財団法人ベターリビング、早稲田大学理工学術院、弊社(ドペル)の産学官共同研究の中で開発した万能型動摩擦試験機です。
2.O-Y・PSMによる防滑性能比較
O-Y・PSM(東工大式/斜め引張式すべり試験機:静摩擦試験)を用い、JIS A 1454(高分子系張り床材試験方法)に定める床材の滑り性試験によって測定した滑り抵抗係数(C.S.R)、及びJIS A 1509-12(セラミックタイル試験方法・第12部:耐滑り性試験方法)によって測定した素足の場合の滑り抵抗値(C.S.R.B)を表2に示します。
表2 O-Y・PSMによる防滑性能比較
3.NA滑り試験機による防滑性比較(動摩擦試験)
一般財団法人ベターリビングの優良住宅部品認定制度の中に「浴室ユニット」の認定基準の評価方法、NA滑り試験機による「洗い場床の動摩擦(転倒リスク度)試験」によって測定した素足の場合の動摩擦係数と転倒リスクを表3に示します。
表3 洗い場床の動摩擦係数と転倒リスク
表3で使用した床材は次の通りです。
床材A:石材(鏡面磨き仕上品)⇒明らかに滑り易い比較用サンプ
床材B:せっ器質タイル(高低差0.02mmの微細波形表面形状)
床材C:せっ器質タイル(高低差0.06mmの緩やかな波形表面形状)
床材D:FRPユニットバ ス床(方形格子状の溝を有する表面形状)
床材E:FRPユニットバス床(方形格子状の溝を有する表面形状)
床材F:アベイラス アンプロップ
床材G:防滑シート(下足歩行用の粗い凹凸表面形状)⇒明らかに滑りにくい比較用
※床材B~床材Fが浴室床材として現在使用されている代表例。床材A及び床材Gは比較用として極端に滑りやすい床材及び滑りにくい床材を選定しています。
4.振り子式スキッドレジスタンステスタによる試験
英国道路交通研究所が開発した床・舗装路面の滑り抵抗(BPN値)を測定する振り子式滑り試験によるとアベイラス アンプロップのBPN値は、乾燥状態で89、湿潤状態で57と極めて高い滑り抵抗値を示します。
※一般的に安全数値はBPN値が35以上と言われています。
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